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英検準2級プラス 要約(ライティング)問題
2025年度から導入される英検準2級の上位クラス英検準2級プラスの要約ライティング問題について、効果的な解答方法とテンプレート・ひな型を詳しく解説していきます。
僕は英検1級講師として、独自の英語学習法を提供しており、今回は英検協会が公開したサンプル問題をもとに、問題の分析から実践的な解答作成までを丁寧に説明します。
この記事を読むことで、準2級プラスの要約問題の特徴や問題の構成、解答のポイント、効果的な言い換えテクニックなど、合格へ向けた戦略をしっかり理解できるでしょう。
英検準2級プラス要約問題の概要と特徴
まず、英検準2級プラスとは、英検準2級の上位、英検2級の下位に位置する新しい級で、2025年度から正式に導入されます。従来の準2級よりも、一段階難易度が上がり、ライティングの要約問題もその特徴を反映しています。
この要約問題は、以下のような特徴があります。
- 問題文は3つのパラグラフで構成されている。
- 指示は「25語から35語の英語で要約しなさい」という具体的な語数制限がある。
- 回答欄の外に書かれた内容は採点対象外となり、指示に沿わない記述は0点となる可能性がある。
- サンプル問題は公開されているが、模範解答は現時点で公開されていない。
これらのポイントから、要約問題では与えられた英文の重要な情報を厳選し、語数制限内で簡潔かつ正確にまとめる力が求められます。

出典:https://www.eiken.or.jp/eiken/item/2025p2p_sample1.pdf
問題文の構造とパラグラフごとの役割
英検準2級プラスのサンプル問題を読むと、3つのパラグラフそれぞれに明確な役割があることがわかります。これを理解することが、要約作成の第一歩です。
第1パラグラフ:全体のテーマ提示
第1パラグラフでは、「多くの人々がインターネットで衣類を購入している」ことがテーマとして提示されています。
さらに、「靴下や帽子などのアイテムもオンラインで購入されている」という具体例が続きますが、要約ではこの具体例は省略しても問題ありません。
なぜなら、具体例は主題の補足であり、要約の核となるのは最初のテーマ文だからです。
第2パラグラフ:良い点の説明
第2パラグラフは、オンラインで衣類を購入することの良い点を1つ挙げ、その理由を説明しています。
具体的には、「お金を節約できる」というメリットを提示し、「店に行かなくても価格比較ができる」ことがその理由として述べられています。
ここでは、この2文が要約の中心となる重要情報です。
第3パラグラフ:悪い点の説明
第3パラグラフでは、「しかしながら(However)」という接続詞で始まり、オンラインショッピングにおける問題点を1つ提示しています。
具体的には、「利用者ががっかりすることがある」理由として、「実際の商品がオンラインストアの写真と異なる場合がある」ことが挙げられています。
ここも要約には欠かせない重要部分です。
要約作成のポイントとステップ
ここからは、具体的な要約作成の流れとポイントを解説します。
英検準2級プラスの要約問題は語数制限が厳しいため、無駄な情報を削ぎ落とし、簡潔にまとめるスキルが必要です。
重要情報のピックアップ
まず、3つのパラグラフから重要な文やフレーズを赤線でマーキングするなどしてピックアップします。具体的には:
- 第1パラグラフ:「多くの人々がインターネットで衣類を購入している」
- 第2パラグラフ:「お金を節約できる」「店に行かずに価格比較ができる」
- 第3パラグラフ:「がっかりすることがある」「写真と実物が異なる」
これらのフレーズを基に、要約文の骨組みを作ります。
不要な具体例や補足は省く
第1パラグラフの具体例(靴下や帽子など)は要約に含める必要はありません。
具体例は読み手にとっての詳細な説明であり、語数制限内に収めるためには省略が有効です。
言い換えと圧縮で語数を減らす
語数制限が35語以内と非常に厳しいため、以下のように言い換えや短縮を行います。
- 「多くの人々が買う」→「More people buy」
- 「お金を節約できる」→「save money」や「reduce costs」
- 「価格を比較できる」→「compare prices」
- 「がっかりすることがある」→「sometimes disappointed」
- 「写真と実物が違う」→「actual product differs from photos」
これらを繋げて、無駄のない英文を作成していきます。
接続詞や代名詞の活用で文をスムーズに繋ぐ
要約文は単なる羅列ではなく、流れよく読みやすくすることが大切です。
例えば、良い点と悪い点をつなぐ際に「However(しかしながら)」を使い、前後の文の関係を明確にします。
また、「people」などの名詞は代名詞「they」に置き換え、語数を節約しながら自然な文章にします。
5. 最終的に語数を確認し、35語以内に収める
最終段階では、作成した英文が、35語以内に収まっているかをチェックします。もし、超過していれば、さらに言い換えや省略を試みて調整します。
実際の要約例と解説
上記の手順を踏んで作成した要約例を紹介します。これはサンプル問題をもとにした模擬解答で、語数は34語で収まっています。
Many people buy clothes online. One advantage is saving money because they can compare prices without going to stores. However, online shoppers are sometimes disappointed because the actual product differs from photos.
この要約文のポイントは:
- 第1パラグラフのテーマを簡潔に「Many people buy clothes online」と表現。
- 第2パラグラフの良い点を「One advantage is saving money」と明示し、理由を「because they can compare prices without going to stores」で説明。
- 第3パラグラフの悪い点を「However, online shoppers are sometimes disappointed」とし、理由を「because the actual product differs from photos」とまとめている。
語数制限内に収めつつ、情報の漏れや誤解がないように工夫されています。
さらなるブラッシュアップのための言い換え例
要約の質をさらに高めるためには、以下のような言い換えも有効です。
- one advantage(1つの利点)→ One good pointの言い換え
- becauseの代わりに by を使い、「by comparing prices」と短縮
- disappointed(がっかりする)→ let down や unhappy などの表現も検討可能
- differs from → is different from も同義で使えるが、語数を考慮すると「differs」が良い。
ただし、語数が増えすぎないように注意しながら、自然な英文に仕上げていくことが重要です。
準2級プラス要約問題攻略のテンプレート・ひな型
模範解答がまだ公開されていない現状でも、以下のようなテンプレートを活用すれば、安定した高得点が狙えます。
- 第1パラグラフ:トピックセンテンス(主題文)を簡潔にまとめる
例:Many people buy clothes online. - 第2パラグラフ:良い点を述べる
例:One advantage is saving money because they can compare prices without going to stores. - 第3パラグラフ:悪い点を述べる
例:However, online shoppers are sometimes disappointed because the actual product differs from photos.
このひな型は、問題文の構成が変わらない限り、ほぼ汎用的に使えるものです。接続詞や代名詞を適宜調整し、語数を意識しながら書き進めましょう。
注意点と試験本番での対応策
準2級プラスの要約問題はまだ実施前であり、今後問題の傾向やフォーマットが変わる可能性もあります。そのため、以下の点に注意しつつ柔軟に対応してください。
- 模範解答が公開された後は、実際の解答例を参考にし、より洗練された文章を目指す。
- 問題文のパラグラフ構成やテーマが異なる場合は、最初にパラグラフごとの役割を分析し、重要ポイントを見極める。
- 語数制限は厳守し、指示通りの語数で要約を作成すること。
- 指示外の情報や個人的な意見は書かないこと。これは0点のリスクを避けるために重要。
- 慣れないうちは模範解答がなくても、今回紹介したテンプレートを使って練習を積み、パターン化することが合格への近道。
まとめ:準2級プラスの要約問題に合格するための最短攻略法
準2級プラスの要約ライティング問題は、情報を的確に把握し、指定された語数内で簡潔にまとめるスキルが求められます。今回紹介したポイントを押さえれば、以下のように攻略できます。
- 問題文の構成を理解し、パラグラフごとの役割を把握する。
- 重要な文やフレーズをピックアップし、具体例は省略する。
- 言い換えや代名詞、接続詞を駆使して語数を節約しながら自然な英文を作成する。
- 指定された語数(25〜35語)を厳守し、指示外の内容は書かない。
- テンプレートを活用してパターン化し、解答作成のスピードと精度を上げる。
これらを日々の学習に取り入れることで、準2級プラスの要約問題は確実に克服可能です。英検のライティング対策は、正しい方法と練習量が合格を左右します。ぜひこの記事の内容を参考に、実践的な学習を進めてください。
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最後に
英検準2級プラスの要約問題は、まだ未知の部分も多いですが、今回紹介した解答方法とテンプレートを活用すれば、十分に対応可能です。
模範解答が公開されるまでの間は、この記事の内容を参考に練習を積み、パターン化を目指してください。
合格を目指す皆さんの学習が実り多いものになることを心より願っています。