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旺文社の英検ライティングのAI採点を使ってみた結果
はじめに
こんにちは、今回は、旺文社が提供している英検対策サイト「英検カコモン」で利用できるライティングAI採点機能を実際に使ってみた結果をレポートします。
AIによる採点の精度や、使ってみて感じたメリット・デメリットをリアルにお伝えします。
「英検カコモン」サイトとは?
● 旺文社が提供する公式対策サイト
「英検過去問」は、英検協会の過去問をベースに学習できる会員制のWebサービスです。会員登録をすることで、一部機能(リスニング、リーディング、ライティングなど)が利用可能になります。

● AI採点機能が使える級と問題
2025年6月15日現在、AI採点機能が利用できるのは以下の条件です:
- 対応回: 2024年度第2回の1題のみ
- 対応級: 英検準1級、2級、準2級、3級
- 非対応級: 英検1級、準2級プラスは対象外
実際にAIで採点してみた!
● 使用した模範回答(=回答例)について
今回採点に使用したのは、英検協会が公式に公開している回答例(模範回答)です。
【検証①】要約問題のAI採点結果(英検2級)
- 内容(Content):4/4
- 構成(Organization):3/4
- 語彙(Vocabulary):3/4
- 文法(Grammar):4/4 ▶ 合計:14点(16点満点)
意外にも、模範回答が満点ではありませんでした。構成と語彙の項目でそれぞれ1点ずつ減点されていました。
【検証②】意見論述問題のAI採点結果(英検2級)
- 内容:4/4
- 構成:3/4
- 語彙:4/4
- 文法:4/4 ▶ 合計:15点(16点満点)
こちらも構成以外は満点。高得点ではあるものの、模範回答で満点が出ないのは少し気になります。
自作のChatGPTカスタム採点と比較してみた
私は普段、生徒の英作文を以下の3ステップで添削しています:
- 人の目で問題点を確認
- Grammarly(有料)で文法チェック
- ChatGPTのカスタムGPT(有料)でCEFR基準に沿ってAI添削
この方法で同じ模範回答を採点してみたところ、
- 要約問題:15点
- 意見論述問題:15点
という結果に。旺文社のAIとかなり近い採点結果でした。
AI採点の評価と今後の課題
● 良かった点
- 無料会員でAI添削が試せる
- 公開問題をベースにした実践的な採点ができる
● 改善してほしい点
- 採点対象が1問だけなのは物足りない
- 1級や準2級プラスなどは非対応
- 模範回答で満点が出ない点にやや疑問
まとめ:今後の英検学習にどう活かせるか?
旺文社のAI採点は、現時点では限定的な機能ですが、「一度試してみたい」「自分の実力をざっくり把握したい」という人には良いツールです。
一方で、柔軟な採点・複数問題対応・CEFR基準での評価を求める方には、ChatGPTのようなカスタムAIの方が現時点では有利かもしれません。